Scooped?! for the first time

今日はめちゃめちゃ天気が良いプロビデンスです。

5月らしい、東海岸の春は7回目ですが、毎回毎回感動します!

なっがーーーーい、くっらーーーい冬からまさに春爛漫♪♪♪ になる感じ。

もしかして季節鬱だったのかも?って疑いたくなるぐらい、自分も周囲もご機嫌になります。


今回はscoop!された事について話そうと思います。

研究者であれば、誰もが恐れるscoop、つまり自分の研究と似たようなことや同じ事を研究しているライバル研究者に先を越されて論文を発表されてしまう事。ナノテクノロジーとか、バイオ系とか、いわゆる「流行りの」研究(研究業界にも流行り廃りはある!というかむしろトレンドを把握するのはすごく重要!)分野をしている人は、特に身近な恐怖なのではないでしょうか。


私はといえば、基本的に物理化学は「基礎研究」と呼ばれる分野にカテゴライズされる事が多く、研究の成果も今すぐ人類に役立ちそうな事(ワクチンの開発とか、地球温暖化の解決策とか、アルツハイマーの原因の一部とか)というよりも、もっと地味な研究である場合がほとんどです。もちろん、こういう地味〜〜〜な研究がない事には、応用研究は成り立たないのですが、昨今のトレンドとして、今すぐマネタイズ出来る応用系の研究に資金がバンバンいくようになっていて、研究成果が実になるまで10年、20年、30年とかのスパンが必要な基礎研究は、資金が出ない=研究が進まないという悪巡回なサイクルがあります。


まぁその分といったら何ですが、基礎研究の教授達はこの道うん十年、みたいなベテラン教授が多く、それぞれのニッチで研究しているので、あまり「あいつに先越されたわ〜」とかないんですね。私の分野もどちらかというとそっちで、なのであまりダイレクトな競争相手がいません。


ただ、去年から関わっているプロジェクトは、結構トレンディな分野で、ざっくり言うとmolecular informatics、分子に情報を仕込んで皆さんお持ちのUSBメモリみたいな役割をさせよう!的な(だいぶ端折ってますw)プロジェクトなんですね。まぁプロジェクトの命題はそれだけじゃないのですが、サブプロジェクトの一つに関して、ブレインストーミングしていた時に、私のチームがふと発言した事によって、なぜか私がとあるサブプロジェクトに任命、というかほぼ丸投げされちゃったんですね。


ただ今学期はすごくすごく忙しくて、正直、そのプロジェクトにそこまで関わりたい気持ちもないし、さらにいってしまえば情報科学なんて私の専門じゃない!笑 なので「今学期中は無理です。もしもどうしてもというなら一緒にこのプロジェクトしてくれる院生をもう一人下さい」とお願いしたところ、まぁとりあえず保留、となっていたんですね。

晴れた日に窓際の席をゲットする喜び!ここは豆を買うとコーヒー無料でくれる♪



そしたらなんと。


今週、なんと理系学術誌でトップクラスのNature誌に私たちが構想していたプロジェクト、ほぼ、そ・の・ま・ん・まの論文発表されていました!!! もちろん、今回論文発表したチームはとある院生が、というよりは各大学の教授が頭寄せ合ってやってみた結果という感じで、私たちがプランしていたものよりはるかに手の込んだ論文に仕上がっていたのですが、コンセプトからアイディアから何から何までそっくり!!! 違う国の人達なので、決してパクリではないのですが、それにしてもこんなことってあるのかぁーという。


私にもっと余裕があったらNatureに出せるぐらいのプロジェクトに関われていたのか。。。と思いつつも、いや、私一人では絶対無理だったなと思うし、そもそもここまで手の込んだものには絶対ならなかっただろうと思います。悔しいなぁと思う反面、スクープされるってこういう事か〜 っていうのを肌で学ぶ事が出来たというか。なるほど。。。これは悔しい!でもこんなハイレベルなプロジェクトに参戦出来るレベルだったというのは何だか光栄!という不思議な気持ちです。


いや〜 これもいい経験♪


0コメント

  • 1000 / 1000

Lab 2107