Book series #3

夏休みに入り、凄いスピードで本を読んでいますw

暇なんですねw

というか読みたい本を読む時間が今まで本当になくって。

来週からはラボにお手伝いにいったりと何かとバタバタしそうなので今のうちかな?


今回は、ちょっとThe Alchemistをまた飛ばしまして笑

感想が新鮮なうちに書きたい一冊を。

NY Timesでも連載があったのですが、この本の作者Paul Kalanithiさんは神経外科医でした。

日本の医学部もくっそ大変そうですが、アメリカの場合はもっと時間かかります。

4年制大学>>メディカルスクール(4年)>>レジデンシー/研修医(3-7年) >>医者

まともにお金が稼げるようになる頃には30代半ばなんですね。

その上に大学やメディカルスクールのローン.... 

なんとなく親や親戚も医者だからなろっかなーってものじゃないのです。

お金も時間も半端なくかかるし、責任も信じられないようなものでしょう。


彼はそのレジデンシーの最後の年にステージ4の肺がんと診断されました。

それまでは週100時間近くの労働をこなし、睡眠時間もままならないような生活。

それもこれも、神経外科医としてたった1つの疑問に答えるため....

What makes a life worth living? / 何が人生を生きる価値あるものにするのだろう?

NJ-1 by Richard Serra。この手の建築系なミニマルアート好きです。


文学と生物に魅せられたポールは、この質問を繰り返し自問自答するようになります。

彼は、死と隣り合わせにある医学の分野、特に脳に直接関係する神経外科として関わる事でその答えに近づけるのではないだろうか?と考えます。

どこまで治療が必要で、どこからが生きる価値がなくなるのか。

例えば、脳死状態でも生かしておくべきか。

食べる事も自分の言葉で話す事も不可能な状態で生きるべきか。

癌が再発する可能性はあるが、話す能力を残しておくか。

難しい質問に毎日毎日、真っ正面から対峙していきます。


子供の時、若い時の夢をそのまま実現出来る人ってなかなかいないと思います。

こんな死生観が関わる抽象的な質問だったらなおの事。

それを、おそらくこの世にあるオプションで最も難しい部類に入る職業を通して答える。

日々の生活が決して楽でなくても、寝る時間がなくなっても、離婚の危機に陥っても。

癌が見つかってからも。

変わらずにその質問に向き合う姿にとても刺激を受けました。


It is so inspiring (hate this overused word but for the lack of better word) to know that there are people like him out there, hard-working individual who is honest and earnest, critically engaging with his questions, all the while remaining so caring and compassionate for others.

フラッと入ったギャラリーで。これまた好みの作品達。Carmen Herrera。


この本は、真剣に自分と、他人と、人生と、死に向き合った人の記録だと思います。

死が近づくにつれ、その真剣さは増すのですが。

一瞬一瞬、真剣に生きようとしている人は死んでからも、文章を読んでいるだけでも、こんなに生命力がある、まぶしい存在なんだなーと思いました。

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